SUB THEME D-3

僻地診療支援のための
クラウド型
標準電子カルテサービスの研究開発

目的

内閣府 戦略的イノベーション推進プログラムのプロジェクト「統合型ヘルスケアシステムの構築」におけるサブ課題D「デジタルツインのための先進的医療情報システム基盤の開発」では、医療デジタルツインを活用したソリューションの実現に向けて、電子カルテ・部門システム等に蓄積された医療データを、ベンダー・システムの垣根を越えて収集・統合するための基盤・技術を開発します。

テーマD-3「僻地診療支援のためのクラウド型標準電子カルテサービスの研究開発」では、僻地診療所が安価に導入できるクラウド型標準電子カルテを開発します。これにより、オンライン診療や他の診療所、他機関とのグループ診療、訪問診療の支援ができます。また、他の研究開発テーマで開発された診療支援機能も利用できるようになります。医師の高齢化と地域偏在が進む僻地医療を、遠隔ケアと遠隔知識支援により広域的に支えることを目指します。

デジタルツインとは、「現実世界(物理空間)の情報をデジタル化し、仮想空間(デジタル空間)上に再現したモデル」のことです。

概要

FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)標準プラットフォームを診療所向けの電子カルテのサーバとして利用し、クラウド型電子カルテを産学連携により開発します。診療所の電子カルテシステムで必要となる機能として、通常の電子カルテ機能に加えて、

  1. 訪問診療や在宅診療の管理・支援・記録
  2. オンライン診療(医療者対患者・家族)
  3. 病院連携診療情報共有
  4. 遠隔医療者間診療ディスカッション
  5. 電子レセプト作成提出
  6. 臨床検査センター間検査データ取り込み
  7. 医療知識提供(安全支援や治療指針提示)

などが必要です。

達成目標

  1. 2025年度末までに、地方自治体僻地診療所に対応するクラウド型電子カルテシステムのリファレンスモデルを確立します。
  2. 2026年度末までに、地方自治体僻地診療所に対応するクラウド型電子カルテシステムのリファレンスモデルにもとづき、実際にサービスシステムを開発します。
  3. 2027年度までに、実際に使用できるクラウド型電子カルテサービスを事業者により運用開始します。また、3つ以上の地方自治体僻地診療所で運用開始します。

インフォメーション

  • 2024.03.28
    更新情報
    サイトを更新いたしました。

公表資料

体制

研究開発責任者
一般社団法人 NeXEHRS(研究開発部・部長(理事) 澤 智博)
研究開発実施者
国立大学法人 東京大学
学校法人 国際医療福祉大学